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経営者の悩み(大量退職)後編


経営者が集まる場に参加すると、従業員の大量退職に悩み、従業員の退職をいかに減らすかという議題に知恵を絞っている光景に、出くわすことは珍しくありません。しかし効果的な解決策が出てくることは無いようです。大量退職が起きる会社の社長は、従業員の気持ちが理解できないためでしょう。女心を理解できない筆者みたいなものですね。

経営者の集まる場では、最終的にビジョンやクレドが従業員に浸透していないことが従業員退社の原因とされ、ビジョンやクレドの浸透を徹底することが最善策として結論づけられているようです。

前回は問題の根源は、社長にあると言及しました。今回はその続きとなります。





ビジョンやクレド?

何故誰も本当の原因は社長にあるとはっきり言わないのでしょうか?

理由は非常に簡単であり、社長が会社の最高意思決定者であるからです。


コンサルタントや外部専門家は会社と契約を締結する必要がありますが、それには最高意思決定者である社長の意思決定が必要です。もし社長を目の前にして、「退職者が続く本当の理由は、社長あなたが原因です」などと言ったら、明日から仕事が無くなるでしょう。これを防ぐためには、社長でない何かを原因としておく必要があり、クレドやビジョンが浸透していなことを理由とするのです。


もし大量退職が生じている会社でビジョンやクレドの浸透を徹底しようとすると、どうなるでしょうか。

このような会社の従業員は、すでに社長の振舞いや発言に愛想をつかしているものです。

このような従業員にクレドやビジョンをいくら語ったところで、すでに従業員は聞く耳を持たず、心に響くはずもありません。「綺麗ごとばかり言って。」とか「やっていることと言っていることが逆だろ。」と心の中でつぶやいていることでしょう。




社長のチェックリスト

どのような特徴を持つ社長が大量退職を引き起こすのでしょうか。下記の特徴をもつ社長は、可能性が高くなるかもしれません。

  • ワンマン

  • 3バカ経営を進める

  • 反対意見は受け付けない

  • 過度の好き嫌い人事

  • 有能な人材を活かせない




大量退職を避けたい!

退職者を減らし従業員に定着してほしいと望む経営者は、可能な限り透明で客観的な評価制度を導入することが、最大の対策となります。これは好き嫌い人事を可能な限り排除することが求められるので、楽な人間関係を放棄することにもつながります。

もし、好き嫌い人事を改め、可能な限り客観的な人事評価を導入することをお考えなのであれば、連絡を頂ければ我々に多少は出来ることがあると思います。




さいごに

会社の新陳代謝を考えると年10%くらいの従業員が入れ替わるのは適切に思えます。このため従業員の退職が必ずしも悪とは限りません。経営を行う以上は避けることのできない事態ですので、上手に付き合っていきましょう。



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