SDGs(エスディージーズ)という言葉をよく耳にするようになり、またカラフルなピンバッチを目にすることも多くなりました。中高生は授業で習う内容であることもあり、そう遠くない将来、SDGsに対して無知であると社会人として恥ずかしいと見做される日がくるでしょう。そこで今回は国連が推進しているSDGsとは何か、概略を理解していきましょう。
1. SDGsの意味
SDGsは、「持続可能な開発目標」のことでSustainable Development Goalsの略です。
SDGsは17のゴールおよび169のターゲットから構成され、2030年をゴールに持続可能でより良い世界を目指す国際目標です。国際目標に設定されている通り、2015年に国連サミットで採択されており、「地球上の誰一人取り残さない」と誓っています。

2. 基本概念
SDGsを理解するにあたり、前身のMDGs「ミレニアム開発目標」と比較すると、理解しやすいかもしれません。下表が両者を比較したものとなります。

前身のMDGsが発展途上国を対象として、先進国が救済することが基本概念にあり、これは2015年までに一定の成果を挙げたとの結論で終了し、SDGsに変わりました。
SDGsは、発展途上国のような国を対象とするのではなく全人類を対象に、貧困・飢餓も含む経済や環境等の課題を解決することを謳っています。
また一般企業も順守することが要求されており、投資家は企業への投資をする際に、その会社の財務情報だけを見るのではなく、環境や社会への責任を果たしているかどうかを重視すべきだという提言が国連によってされたのです。
しかしSDGsの17のゴールを考えてみると、優良企業であれば昔からやっているような内容であり、実は特に目新しくはないものばかりなのです。
3. 企業にとっての考え方
前述の通り、SDGsは一般企業も対象になるとされています。では一般企業としてはSDGsをどのようにとらえるべきでしょうか。企業の姿勢により、SDGsはチャンスにもリスクにもなり得ます。
① 一般的なメリデメ比較
下表は一般的に言われているSDGsのメリット・デメリットの比較です。

上記に記載する比較はいわゆる教科書的な内容であるため、その効果に疑問を感じる部分もあるのが率直な感想です(笑)
② 一般企業の実質的なメリット
筆者の個人的な意見となりますが、一般企業がSDGsを導入するメリットは、取引先の質の向上が大きいと考えています。
大企業や上場会社はESG投資というものが意識されていますが、このESG投資を既に導入している企業は、取引先がSDGsを導入するとそのポリシーに合致しやすくなります。従って、SDGsを導入している会社は取引相手として選定しやすいものの、導入してしないと取引先としては二の足を踏むことになります。
この点は、取引先を拡大したい企業にとり、アドバンテージになるのではないでしょうか。
4. さいごに
SDGsはその解釈によってチャンスにもピンチにもなります。しかしSDGsに限らず、攻めの姿勢により種々の事をチャンスにできる企業が勝ち続け、生き残ることが出来るのでしょう。
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