ダメ経営者の黄金則 3バカ経営!!

更新日:5月11日

コンサルティングを長らく手掛けていると、いろいろな経営者を見ることが出来ます。その中で個人的に能力が低い感じる経営者には、ある程度の共通点があることに気が付きました。その共通点を「3バカ経営」と呼んでいます。それでは、今回はそれについて記載してみます。



1. 代表的な共通点

経営能力が低いと感じる経営者や実際に業績が振るわない経営者を観察すると、ある程度の共通パターンが見えてきます。たとえば、リーダーシップが欠如する、ビジョン・目的が無い、会社に出社しないため社内の人間関係を把握していない、従業員を責めたてやる気を削ぐことしかしない、他人のふり見て我がふり直せない等、枚挙にいとまがないです。しかし経営戦略の観点では、下の3つが代表的なものと言えるでしょう。


 i. 精神論を唱える

 ii. 従業員に長時間労働を強いる

 iii. 戦略なき値引き


これらの安易な経営戦略(経営方針)を、個人的には「3バカ経営」と呼んでいます。




2. なぜ3バカ経営に走るのか

では、なぜ3バカ経営に走る経営者が多いのでしょうか?

その答えは非常に簡単です。

経営者として本来全うするべき基本的役割、つまり「差別化のある経営戦略や高付加価値を生み出す経営戦略」を立案できないからです。その結果、経営者の頭の中で、下記の責任転嫁フローが生じます。



経営戦略を立案できない

業績が振るわない

業績が悪いのは、本来は経営者の責任

従業員の質や能力が悪い

従業員働け!!



このような流れであるためⅲ)の戦略なき値引きについては、従業員へ責任転嫁していないだけ、幾分マシなのかもしれません。



しかし、「差別化のある経営戦略や高付加価値を生み出す経営戦略」と言うのは簡単ですが、これを考え出すことは非常に難しいものです。しかも本人の実力とは関係ないところで、運の要素も大きく影響します。経営戦略の世界では、失敗の要因は共通しているが成功の要因はすべて違うため、成功事例を真似してもうまくいかないと言われています。つまり誰もやっていないオリジナルの戦略を考えなければならないため、どの経営者もこの戦略の立案で悩むのです。





3. コストリーダーシップ戦略

3バカ経営の話をすると「ⅲ)戦略なき値引きは、コストリーダーシップ戦略(低価格戦略)と何が違うのか」という質問を受けることがあります。違いを理解するためには、コストリーダーシップ戦略の本質を理解する必要があります。

コストリーダーシップ戦略は確かに売値を下げますが、それ以上にコスト低減も図る戦略となります。具体的には下記のサイクルを循環させます。



売値を下げる

販売数量の増加

仕入れ先に対する交渉力の向上

仕入れ先は量産効果(規模の経済)により生産単価低減

仕入れコスト低減

売値を更に下げる

安い売値が差別化や参入障壁となる



利益を出すためには、①売値を上げるかつ②コストを下げる、という経営方針を採ることが一般的となりますが、敢えて①売値を下げるかつ②コストも下げる戦略を採るわけです。

なお、コストリーダーシップ戦略を採るためには、多くの数量をさばくことにより仕入先に対する交渉力を向上させる事も重要なポイントとなります。


コストリーダーシップ戦略は短期的な利益増大よりも、差別化や参入障壁を築き長期的に安定した経営を目指す戦略とも解釈できます。このため明確かつ長期的な経営意思をもつ戦略と言えます。したがって、戦略なき値引きとは全く異質であると言えるでしょう。




4. さいごに

「差別化のある経営戦略や高付加価値を生み出す経営戦略」を考え出すことは、誰にでもできることではありません。また良い経営戦略を考え付き0から1をつくれる経営者の能力と、1から10にできる経営能力は求められるものが異なります。だから経営は難しいのでしょう。

EXPERT-CFOでは経営戦略を立案するための壁打ちの相手もしております。もちろん、それにより良い経営戦略を立案できる保証はありませんが、誰かと話しているうちに良いアイディアが思いつくこともありますので、試してみても良いかもしれません。


#EXPERT-CFO #シェアリングCFO #オンラインコンサル #CFO派遣