資金調達のテクニックのひとつ

更新日:2020年12月7日

起業家はよほど潤沢な資金をあらかじめ用意していない限り、エンジェル投資家やベンチャーキャピタルなどの第三者から資金調達を検討する可能性が有るでしょう。では第三者から資金調達する際、必要ものは一体何でしょうか。


この点にについて、多くの専門家やコンサルタントは事業計画の立案の方法について言及し、具体的な数字の作り方や環境分析のフレームワークなどを説明します。


しかし一方で、起業家が持つべきである重要なテクニック、ストーリーテリングについて触れている記事はほとんど見ることがありません。ではなぜ、ストーリーテリングが必要なのか、考えていきたいと思います。



1. ストーリーテリングと論理的説明

① ストーリーテリング

ストーリーテリングとは、一義的には文字通り「物語を語る」ことをいいます。これをビジネスにあてはめると、ビジョンの説明やサービスの紹介にあたり、実体験やエピソードを絡めて説明することにより、聞き手に強い印象を与え理解を促進する話法です。


起業家であれば、夢や目標を語るときや自社のサービスやプロダクトを語るときに、ストーリーテリングを用いると、より聞き手の興味を惹きつけることが出来るでしょう。ストーリーテリングを用いながら下記のポイントを説明できると、資金調達を目的とする場合は理想的といえるでしょう。

・ なぜそれをやるのか

・ なぜ今やるのか

・ 何を成し遂げたいのか

・ なぜこの会社がやらなければならいのか


② 論理的説明

事業計画をつくりにあたり、外部環境分析、マーケット分析、自社の強み弱み等の、一般的に記載が求められる内容を分析しロジカルに理論整然と説明する能力です。また、業界の特殊性や会社の経営戦略の特性に応じたKPIを見つけ、それらのKPIを用いて数字を作り上げることなども含まれます。


将来の予測を行うにあたり全く根拠の無い事業計画を立案することは意外に難しく、また当然ながら正当性も疑問を持たれるため、実績が十分ある場合は実績をベースに将来を予測する回帰分析が中心となり、実績が十分にない場合は類似会社やマーケット動向等から判断することが一般的です。


③ ストーリーテリングと論理的説明の関係

起業して間もない頃は過去のトラックレコードが少なく、論理的説明で説得力を持たせるには限界があるため、ストーリーテリングが果たす役割のウエイトは相対的に高くなります。これに対し事業が成長し実績が積み重ねられていくにつれ、実績を基にした論理的説明の説得力が増すため、数字を中心とする論理的説明の信憑性が高まります。両者のウエイトと会社の成長の関係は、下図のイメージとなります。

ストーリーテリングで「夢」を語り、論理的説明で「現実」の進め方を証明する。この関係を上手く成立させている事業計画が、最も理想的な事業計画なのではないでしょうか。



2. ストーリーテリングは必須テクニック

投資家から資金調達を行うにあたり、ストーリーテリングと合理的説明のいずれも必要なテクニックです。


ただ合理的説明に関しては、我々のような専門家やコンサルタントを利用することにより、筋の通った説得力のある説明用資料をつくることはできるでしょう。これに対し、サービスやプロダクトを通じて世の中を変えたいという夢や目標を、ストーリーテリングにより魅力的に語る役割というのは、起業家が担うものであり誰も替わることは出来ません。


本当は内緒にしておきたい情報ですが、専門家やコンサルタントがストーリーテリングについて触れない理由は、ストーリーテリングが必要となるような経験をしたことが無いということが原因の一つとして挙げられます。


いずれにせよ、起業家にとりストーリーテリングというテクニックは話術を高め、人間的魅力を高めてくれる助けになるため、合理的説明より優先して学ぶべきテクニックだと言って差し支えないでしょう。

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