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組織の壁(第5回)第3の難関:100名

「戦略は組織に従う」と「組織は戦略に従う」


アンゾフとチャンドラーのどちらが真実であっても、企業が継続的に事業を行うにあたり、組織づくりが重要な経営課題となるこには間違えありません。企業が成長するためには成長の段階に応じた組織づくりが欠かせず、もし適切な組織づくりができない場合は組織内は混乱し企業の成長を阻害します。

経営者の組織づくりに対する取組みや組織マネジメント方法は、その企業で働く従業員の幸福度にも大きく影響を与えるため、先を見越した組織づくりをしてきたいものです。今回はシリーズ最終回となり、第3の難関:100名の壁の対象法について述べていきます。


3. 対処法

①マニュアル等の必要性の啓蒙

従業員にとって、マニュアル等に従った業務は非常に退屈な一面があります。しかし一定規模の企業が質を担保するためには必要な手続きであるため、従業員へうまく啓蒙して理解を得るようにしましょう。


業務の質が低下する一例として、退職者が十分な引継ぎをしないため、後任者が業務内容を十分理解できないケースが散見されます。このため退職者が出た場合でも、他の従業員がマニュアルを見ることにより退職者が行っていた業務をこなせるようになるしておくことが一つのゴールとなるでしょう。


②人事制度の構築

まずは恣意性に入りにくい人事評価制度を導入することを検討してみてはいかがでしょうか。たとえば抽象的な文言による評価基準となっている場合、客観的な評価基準へと変更し、上長による恣意的なコントロールの余地を可能な限り減らします。


またすべての人事評価制度にあてはまる事ですが、評価者たる上場が評価方法や制度の趣旨を理解していないと、人事評価制度は機能しません。このため評価者への教育が非常に重要となります。


③教育制度の拡充

出来る人に仕事が集中する状態を避けるためには、教育制度を充実させ誰もが一定の質の仕事を行えるようにすることが効果的となります。


ベンチャーが直面する組織の壁は、初の5回に亘る長編となりましたが、如何でしたでしょうか。筆者は数十社に対するコンサルの提供および複数社の事業会社を経験していますが、「会社は社長の器以上には大きくならない」ということわざに非常に共感します。オーナーはトップセールパーソンかつ戦略家であると同時に組織づくりもできないと、組織づくりの壁に阻まれ、ことわざが示すとおりの結果となるのでしょう。


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