先進国になると少子化が進むと言われています。従って多くの国で少子化問題に直面しており、日本も少子高齢化の先頭グループにいることは周知の事実でしょう。少子化は人口減少につながり経済規模を縮小させるため、積極的に対処したい問題であるはずです。ではどのような打ち手が考えられるのでしょうか。
この点、最近のハンガリーは、「子供を産めば産むほどその家庭の生活が楽になる」という社会を目指し、ドラスティックな政策をとっているため参考にする価値が有るでしょう。今回はその最終回となります。

4. 対策の効果
ハンガリーで本格的に少子化対策を実行して以降、下記に列挙するような成果が出ているそうです。
子供を望む割合が過去10年で2割増加
結婚数が増加し離婚数が減少
妊娠中絶数が10年で36%減少
女性の就業者数が20年ぶりに上昇
20歳から64歳までの女性の就業率は75.3%まで上昇
ここで見逃せないポイントは、ハンガリーが少子化対策に充てている年間予算が、GDPの4.7%も占めていることです。これに対し日本は、約0.8%です。この比率を単純比較してしまうと、日本政府は取組不足に見えてしまいますね。
5. さいごに
少子化や人口減少を抑えるためには、カップルに3人目の子供を産んでもらうことが重要になるのでしょう。これを念頭に日本政府に本腰を入れた取り組みをしてもらいたいものです。
もし少子化対策が功を奏し出生率が向上すれば、日本国民で意見が割れると予想される移民受け入れという難しい判断に迫られる必要が無くなるかもしれません。