ベンチャーのCEOの報酬額(第3回)

会社を新たに興し創業者となる場合に「役員報酬をいくらにすればよいのか」という意外と難しい問題に直面するかもしれません。ほとんどの創業者はそれまで自分の給料を決めた経験などなく、他の創業者もその性質上自分の報酬を開示したがらないため、参考情報を得ることが難しいものです。

ベンチャーの役員報酬についてこれから大まかな考え方を全4回にわたり説明していますが、明確な算定方法が規定されている訳ではないため、一般的に適正額と思われる目安を記載するにとどまります。ベンチャーの役員報酬を決定する際、参考情報となれば幸いです。


今回は報酬等の一般的な金額を考えていきます。




4. 役員報酬および給与の例

ⅰ)通常の役員報酬および給与

ベンチャー特にスタートアップのCEOの役員報酬額は、一つの目安として、第三者からの資金調達実施前で月額20〜30万円、資金調達実施後は月額50〜100万円と考えられているようです。



筆者のスタートアップやベンチャーを見た印象ですと、第三者から資金調達をする前までは役員報酬額はかなり低く設定され、最低水準の生活もできないような金額しかもらっていないケースを見た事があります。その後、会社が成長し資金の状況が改善されるにつれて、役員報酬額を上げていました。ただ前述しましたが、通常の役員報酬の他に株式およびストックオプションを用いたキャピタルゲイン報酬が費用されているので、報酬額のみで判断することが妥当であるのか議論の余地はあります。

ベンチャーの標準的な給与体系を示すと、下記のようになる感じです。

   役  員:  800~1,000万円

   部  長:  800万円

   マネージャー:600~700万円

   スタッフ:  400~600万円

エンジニアの場合、人手不足から先ほどの金額の1.2倍が目安になるでしょうか。一時期はGree、DeNAが1,000万円以上でエンジニアを集めていたことがありましたが、その時と比べると相場は落ち着いた感じはします。

   役  員:  900~1,200万円

   部  長:  800~900万円

   マネージャー:700~800万円

   スタッフ:  500~700万円



ⅱ)株式報酬やストックオプション

役員報酬や給与は、その人の現在の価値を表す金額と考えることが出来ますが、株式報酬やストックオプションは将来の株式価値と連動して報酬額が決まるため、個人が受け取る報酬と会社の株式価値の向上をマッチさせることができる点でメリットがあります。しかし内容を理解するには相当な知識が必要であるため、スタッフレベルまで株式報酬やストックオプションを配っても、本当にモチベーションの向上に役立つのか、という点については意見が分かれます。



株式報酬やストックオプションに関しては、これだけでひとつのテーマ出来るため、詳細な説明は別の機会に譲ることにします。


次回はいよいよ最終回となります。税務的な視点から役員報酬を考えてみます。


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